貴金属のリサイクル

身の回りにあふれる貴金属とリサイクルの重要性

身近にある都市鉱山

日常的に使っているとあまり意識することはないかもしれませんが、私たちの身の回りには「金属」であふれています。

指輪やネックレスといった宝飾品はもちろん、歯科治療などに金属がつかわれることもありますし、パソコンやスマートフォンなどにも実は金属が使われています。ひとつひとつの金属は小さなものかもしれませんが、集めるとかなりの分量の資源になることも多く「都市鉱山」などと呼ばれることもあります。

金や銀はもちろん、プラチナやパラジウム、ロジウムなども「都市鉱山」に埋もれる資源であり、貴金属回収・貴金属リサイクルなどと呼ばれる業者では、これらの資源を含む製品を回収したり、貴金属としてリサイクルします。

回収する金属貴

金属リサイクルでは、まず貴金属を含む商品を回収する必要があります。

回収する製品は、宝飾品・工芸品はもちろん、工業製品や工業材料など多岐にわたります。宝飾品の場合は、指輪やネックレスといったアクセサリー類だけでなく、宝飾品加工業者で発生する研磨剤やロス地金(製造上無駄になってしまう金属)などのスクラップも回収対象となります。

工業製品・工業材料の場合は家電に使われているICチップやパソコンのハードディスクなどにごく僅かに含まれる金属のほか、これらの部品のめっきに使用した液体などにも金属が含まれています。

発光ダイオードや電池、永久磁石、パーツの強度を増すための添加剤などとしても金属が使われますが、工業材料として使われるチタンやリチウム、ベリリウムなどといった金属は、地殻中の存在量が比較的少なく貴金属回収の中でも「レアメタル」として扱われていたりもします。

レアメタルは、現在のペースで採掘・消費されていくと、数十年以内に枯渇してしまうといわれているため、金属の中でも特に回収・リサイクルすることが必要と考えられています。

レアメタルの貴金属回収を行えば、資源を再利用することができるだけでなく、そもそもレアメタルを採掘するための環境破壊を防ぐことにも繋がります。